ありがとうございます。Udokkoです。2024年2月になり、今更ですがX-E3とXF35mmF1.4Rを使ってみました。X-E3は2017年に発売され、後継機のX-E4が2021年に発売されています。Fujifilmのカメラは人気がすごくて高騰していてなかなか手が伸びなかったのですが、GOOPASSさんでレンタル料が安くなっていたので借りてみました。X-E3は7年前の型落ちカメラですが、使ってみると写真機らしい感じが好印象です。今更X-E3をレビューする人は他にはいないでしょうから、ある意味最新のレビューかもしれません。最後までお付き合いいただけると幸いです。なお、レンズはXF35mmF1.4Rのみ使用しています。
総合的には動画を撮らない人にとっては写真機として良いカメラだと思いますが、さすがに年式の割に値段が高いのでどうしても使ってみたい人向けだと思います。Fujifilmは供給不足と人気の高さで中古の値段が上がっており、そこに納得できるかどうかですね。
X-E3の良いところ
まずはX-E3の良いところを述べたいと思います。7年前の型落ち機種ですが、今でもスナップには十分使える機種だと思います。
軽い
普段マイクロフォーサーズのオリンパスOMD E-M5 Mark3(バッテリー、SDカード込みで414g)を使っていますが、それよりも軽いです。X-E3はなんとバッテリー、SDカード込みで337g。APS-Cセンサーを搭載していながらマイクロフォーサーズよりも軽いとは驚きです。X-E3は手振れ補正が搭載されていませんが、それだけでここまで軽くなるものなんでしょうか。マイクロフォーサーズの軽くて小さいというメリットはX-E3の前ではむしろ負けております。
グリップは良い
X-E3はグリップが小さいながらもあるので、意外と持ちやすいです。小型軽量で、レンズも小さければ見た目からは分からない持ちやすさがあります。私は比較的手の大きい男性ですが、むしろ手の大きい人の方が良いかもしれません。小指余りどころか薬指余りになりますが、それほど小さいので逆に持ちやすいという逆転の発想です。
画質が良い
7年前の機種ですが、APS-Cセンサーが良いのか画質は良いと思います。動画は撮らず写真だけですが、写真の画質には何ら不満はありません。マイクロフォーサーズと比べると若干線の細さを感じますし、センサーサイズが大きい分、明るいレンズだとボケも楽しめます。RAWでしか撮りませんが、RAWでもFujifilmの色は目になじむような、自然な風合いを感じます。
質感が良い
見た目は好みが分かれるかもしれませんが、昔ながらのカメラっぽい雰囲気で質感が良いです。7年前の機種でも古臭さは感じられないので、2024年に買っても見た目にはお洒落だと思います。
X-E3の悪いところ
7年前の型落ち機種ということで、だいたい想像はつくと思いますが悪い所もあります。やはり機械的な部分で色々な意味で遅さを感じますね。
AFが良くない
正直このカメラにAF性能を求めるべきではないと思います。分かっていて使ってみていますが、やはり7年前と聞いて想像できるAF性能です。もちろん動かない物や歩く程度の速さであれば、シングルポイントAFやゾーンAFを使ってピントを合わせることはできます。顔認識や瞳認識も機能としてはあります。ただ顔認識、特に瞳認識は機能としてある、という程度で実際にはほとんど使い物になりません。モデル撮影のように動かなければ何とか使えるかなというレベルです。5歳の動き回る子どもの撮影では、ピントが合う写真は5割程度、バチバチにピントがあるのは3割程度です。シングルポイントAFをど真ん中にして子供をど真ん中にしても、後ろの背景にピントが抜けてしまうことが多数あります。私の腕の問題も多分にありますが、AFには期待しない方が良いです。
EVFや背面液晶がちらつく
撮影時に連続でシャッターを切ると、EVFや背面液晶がチラつくことがあります。オリンパスのOMD E-M5 Mark3ではそのようなことが無かったので、最初は驚きました。ちらちらするので邪魔というか不快というか、これは良くないなと思います。
電子シャッター音がひどい
これは驚きました(笑)。チッ!という舌打ちするようなシャッター音でとてもひどいです。あまりにもひどいのですぐ電子シャッター音は消しました。メカシャッターはカシャン!というカメラらしい良い音なのに、なぜ電子シャッターはこんな音にしてしまったのか、謎です。
X-E3の気にならなかったところ
良くも悪くもなく、気にならなかったことも記載しておきます。
ボディ内手振れ補正が無い
普段撮るのが猫と子どもなので、被写体ブレを防ぐためにシャッタースピードを最低でも1/125に設定しています。手ブレしなくても被写体ブレしたら意味が無いので、とにかくシャッタースピードをできるだけ上げて撮っています。必然的に手ブレが起きず、使っているのが35mm(フルサイズ換算約50mm相当)というのもあり、ボディ内手振れ補正が無くても全然問題ないです。超望遠ならボディ内手振れ補正が欲しいと思いますが、X-E3を買おうかなと思っている人は恐らく日常を撮りたい人だと思うので、手振れ補正はあまり気にしなくても良いのではと思います。
バッテリー持ち
小型軽量カメラの宿命ですが、バッテリーが小さいためバッテリー持ちは一般的には良くないです。とはいえこまめに電源をオフにすることで困ったことは一度もないです。1日中撮影だとさすがにバッテリーは持たないと思いますが、子どもとのお散歩や日常スナップであれば問題ないと思います。
フィルムシミュレーション
Fujifilmのカメラと言えばフィルムシミュレーションですが、私はRAWで撮ってCapture Oneで現像するのであまり使う機会が無かったです。RAWで撮ってCapture Oneでフィルムシミュレーションを当てることもできるのですが、結局自分好みの現像にしてしまいますね。他の方のフィルムシミュレーションで撮った写真は素敵だなと思うのですが、なぜか自分の撮った写真はフィルムシミュレーションが合わない気がしています。
全体的なレスポンス
7年前の機種ということで、全体的なレスポンスがもっさりしているのかなと思いましたが、意外と普通に使えます。電源オンからシャッター切れるまでは体感2~3秒かかり、ちょっと遅いなと感じる程度です。メニューの移動、選択などはサクサクとは言えませんが気にならない程度です。急いで撮る用途には向きませんが、日常的な使い方であれば何も困らないレスポンスです。
X-E3を使ってみた感想まとめ
FujifilmのX-E3を使ってみて、7年前の機種でも画質には何ら問題なく普通に使えるなと思いました。さすがにAFは動きまわる子どもにピントが合わないことが多数あり、運動会や発表会などには使いたくないと思います。しかしカメラボディは小さく軽く、軽快な取り回しなので日常的に使うには十分だと思います。
カメラ任せでAFがバシバシ合うカメラを求めるなら、間違いなくX-E3はやめた方が良いです。また、中古でも割高に思いますので、ほかの選択肢も十分検討した方が良いカメラだと思います。コロナ以降、Fujifilmのカメラはプレミア化していて、値段がもう少し落ち着いてくれるとありがたいですね。
以上、FujifilmのX-E3を今更使ってみた感想でした。以下は作例ですのでご参考になれば幸いです。なお、いずれもRAWで撮ってCapture Oneで現像したものをブログ掲載用に300KB程度まで圧縮しています。また、レンズはすべてXF35mmF1.4Rです。
作例
カメラ:Fujifilm X-E3
レンズ:XF35mmF1.4R
現像:Capture One