結論
世界市場:110億ドル/2020年、886億ドル/2030年
日本市場:346億円/2020年、780億円/2030年
世界的に代替肉が注目されています。
代替肉とは動物由来の肉の替わりになる植物由来の食品のこと。
フェイクミート、大豆ミート、植物肉、人口肉などとも呼ばれています。
代替肉はヴィーガンやベジタリアン向けと思われがちですが、実はエコロジストにも注目されています。畜産が植物由来の代替肉に置き換わることで以下の環境負荷低減が試算されています。
使用される水:99%オフ
森林伐採面積:93%オフ
温室効果ガス:90%オフ
エネルギー:46%オフ
このように代替肉が地球環境を守ることにつながることから、ビル・ゲイツなどの著名人も代替肉企業に投資しています。
代替肉が注目されているというニュースや記事を見かけますが、それは本当なのかどうか、そのエビデンスになる「代替肉の市場規模」を調べてみました。市場規模が拡大すると予測されれば「その市場は注目されている」と判断できます。
結論から言うと、10年後に世界市場では2020年比で8倍、日本市場では約2倍に市場規模が拡大すると予測されています。それだけ注目が集まっているということですね。
余談ですが、私は大学院まで植物の組織培養やDNAといった生物工学を専攻しておりましたので、私も代替肉には注目しています。
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代替肉の市場規模
シード・プランニング社が調査、レポートを発行しています。概要は以下のリンク先にあります。
http://www.seedplanning.co.jp/press/2020/2020060901.html
この概要から引用させていただくと、代替肉の世界市場は2020年で110億ドル(日本円で約1兆円)、2030年には886億ドル(日本円で約9兆円)となっています。日本市場は2020年で346億円、2030年には780億円になると予測されています。日本市場も世界市場ほどではないですが、拡大すると思われます。
農林水産省の報告書にも市場予測のレポートが載っています。
アメリカの金融機関JPモルガン・チェース(JPMorgan Chase)は、植物肉の市場規模は15年以内に1,000億ドル(約11兆円)を超えると推計、またイギリスの銀行のバークレイズ(Barclays)は10年以内に世界で販売される肉全体の約10%、最大1400億ドル(約15兆円)相当を「代替肉」が占めると試算(出典:AFP通信2019年6月17日)している。市場調査会社 のジオンマーケットリサーチ(Zion Market Research)の推計 によれば2018年に119億ドルだった植物肉の世界市場の規模は、2025年には212億ドル (成長率78%)になる (出典:日本経済新聞2019年9月6日)と予測している。各社の予測は独自の前提条件にもとづく推計のため相互の整合性はないものの、いずれも市場拡大を予測している。
https://www.maff.go.jp/j/jas/attach/pdf/yosan-27.pdf
未来の予測は非常に難しいですが、いずれの調査結果も「代替肉の市場規模は拡大する」というのがコンセンサスです。このことから代替肉が注目されていることが分かります。
日本の代替肉市場規模は世界より拡大規模が小さい予測はなぜか
ここでちょっと疑問が出てきます。
代替肉の世界市場は10年後に8倍拡大すると予測されているのに対して、日本市場は約2倍です。
世界市場と比べると日本市場の拡大幅は4分の1です。これはなぜでしょうか?
一つの答えは農林水産省の報告書に記載されています。
日本でアメリカのような代替肉ブームが考えにくい理由の2つ目は、大豆の消費に関して、日本人は豆腐や納豆など普段からたくさん消費しているため、あえて積極的に摂取しなくても足りている点が指摘できる。以下のグラフは1人当たりの大豆摂取量の国別比較だが、日本人は年間8.19kg摂取するのに対し、アメリカ人は40gにとどまる。古くから日本食文化の中で大豆に慣れ親しんでおり、改めて肉の形に変えてまで大豆を摂取する必要性は乏しいのではないかと考えられる。
https://www.maff.go.jp/j/jas/attach/pdf/yosan-27.pdf
なるほど確かに一理あるようにも思えます。しかし私は少し違う未来を想像しています。
SNSが日常に浸透し、インフルエンサーと呼ばれる人たちがいる近年では、ブームはいつどこで起きるか分からなくなっています。代替肉は「地球を救う」というキャッチーな印象もあるため、インフルエンサーは必ずこれを取り上げると思います。事実、ビル・ゲイツやレオナルド・ディカプリオなどの著名人も代替肉企業に投資しています。つまりすでにインフルエンサーは代替肉を支持しているのです。
アメリカのブームが日本に輸入されることは間違いなく、10年後の市場は予測の2倍以上の広がりを見せるものと思っています。
さいごに
代替肉の市場規模について、いかがでしたでしょうか?注目されているという事実は、市場予測から裏付けされます。健康やギルトフリーだけではない、地球環境保護という観点からも代替肉に興味を持って頂ければと思います。
以上、最後まで読んでいただきありがとうございました。
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